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2004年8月17日(火) 成城に高圧線鉄塔…(成城生活歴16日)

2004年8月17日(火) 成城に高圧線鉄塔…(成城生活歴16日)_a0037775_14464794.jpg成城に住んでいないと案外気がつかないことだが、成城の街のど真ん中を高圧電線が突っ切っている。高級住宅街の中を高い鉄塔が一列に並ぶ光景は、なんとも異様だ。



高圧電線の鉄塔の下は、強い電磁波の影響でガンの発生率が高いとか、おかしなことが起こるとか、嘘か真か様々な噂がある。いずれにしても、巨大な鉄骨があったり、見上げると太い電線が何本も空を横切っているのは、気分のいいものではない。鉄塔下は不動産の価値も低いと言われる。

そんなわけで、ふつう高級住宅地といわれる地域には、高圧電線は来ていないものだ。しかし、これはぼくの個人的な想像でしかないが、成城の街ができる以前から、このあたりを高圧電線が通っていたに違いない。なぜなら成城をまっすぐ南下すると、大田区の中小工場地帯、さらに川崎の工業地帯に突き当たる。東京の北部地域で発電した電力を、京浜工業地帯へ届けるには、ここを通るのがもっとも都合がいいに違いない。

2004年8月17日(火) 成城に高圧線鉄塔…(成城生活歴16日)_a0037775_14474311.jpg高圧線は、上祖師谷から成城9丁目・8丁目を抜ける。そこまでは、ベージュ色の船のマストのようなデザインの新しい鉄塔だが、成城5丁目にさしかかるあたりから、昔ながらの古い鉄塔に姿を変える。豪邸街を抜けて小田急線を横切り、成城2丁目の明正小学校のそばを横切って丘を下り、喜多見8丁目へと続いている。

成城は豪邸が多いこともあり、街路を歩いていても、あまり鉄塔は気にならない。むしろ鉄塔に近ければ近いほど、鉄塔は目に入らない。さすがに敷地に余裕があるというか、高圧線の下は微妙に庭やガレージになっていて、建物が下になることは避けているようだ。空き地のままだったり、駐車場にしているところも少なくない。

しかし、場所によっては、とんでもない光景が展開する。庭先に大きな鉄塔の脚が鎮座していたり、窓の外に見えるのが鉄塔だけだったり。とくに最近建てられた建売住宅にはこの手が多い。以前、たまたま見に行った明正小学校前の建売住宅も、隣りにある鉄塔のために敷地は歪み、しかもリビングの掃き出し窓の外は、鉄塔の脚だけ。それが理由で少々価格は低めに設定されていたが、ここに毎日暮らすとなると、気が滅入ってしまうこと間違いない。

成城だからというわけではないが、こんな住宅地を高圧線が横切っていること自体、もはやおかしいことではないか。鉄塔の脚部はかなりのスペースをとっており、これがなくなれば風景がすっきりするだけでなく、土地も有効に利用できる。万が一起こらぬとも限らない事故も防ぐことができる。

以前、台風の強風で高圧線の鉄塔が一挙に倒れた事故があった。あんながっしりとした鉄塔だが、壊れないと言う保証はない。もし、こんな住宅密集地であんなことが起こったら、どんな惨事になることだろう。

たとえば、同じ小田急線沿線の鶴川で野村不動産が開発している大規模な住宅地「千都の杜」では、エリアの中にあった高圧線を撤去した。電車から見ていると、ある日電線が取り払われ、やがて鉄塔が少しずつ解体されていった。消えた高圧線は地下にでも埋設するのか、どうバイパスさせるのか、たいへんな工事だとは思うが、なーんだ、やればできるじゃないか・・・である。

専門知識はゼロで言う戯言だが、たとえばすぐ近くの多摩川の河川敷。ああいう場所をうまく利用して地下化することは難しいことだろうか。水辺が問題だというなら、すぐそばを走る環八を利用することだって考えられるのではないか。

見慣れた風景でも、無くなったほうがいいものもある。成城の街を突っ切る高圧線はその典型的な存在。地上から小田急線の線路が消えた成城だが、あの無骨な高圧線の鉄塔が消える日は来るんだろうか、東京電力さん?

by marrungu | 2004-08-18 14:49 | Life  

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